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アレルギー

なぜ花粉症が増大したのか?働き盛りを悩ませる花粉の原因は歴史と文化にあり

2017/01/19

桜を愛する日本人にとって、春は特別な季節。

ところが花粉症の人にとってはお花見どころではありませんよね。

今年もイヤな季節になった
 

これから数週間はティッシュを多めに持つようにしなければ
 

などとため息をつく人の、なんと多いことでしょう。

春らしいファッションを楽しむどころか、ゴーグルやマスクで完全武装しなければなりません。

頻繁に鼻をかむせいで肌が荒れ涙目のせいで瞼が腫れたりしていては、メイクもできなくなってしまいます。

ビジネスマンにしても、花粉症は仕事の邪魔でしかありません。

新年度に新しい部署に異動し、とにかく1日も早く好業績を出したい状況なのに、鼻づまりやひどいくしゃみで落ち着いて仕事に集中できない、などということもあります。

なぜ、これほどまでに花粉症の人が増えてしまったのでしょうか?
 

その原因は日本における歴史と文化に深い関わりがありますのでここでお話したいと思います。

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なぜ花粉症の人が増大したのか?

なぜ、これほどまでに花粉症の人が増えてしまったのでしょうか。

たとえば30年前の春、いわゆる「マスクマン」がこれほどまでに街にあふれているのを目にしたでしょうか?

どうやら花粉症は、年々増え続けているようです。

厚生労働省による「保健福祉動向調査」によれば、なんらかのアレルギー症状があった人は全体の3割を超えています。

ということはつまり、3人に1人が花粉症患者ということになります。

さらに、まだ発症していない予備軍を合わせると、その数は相当なものになると予想されています。

もはや花粉症は国民病、決して無視できない社会的な問題だといえるでしょう。

それにしても、なぜこれほどまでに増えてしまったのでしょうか。

歴史上、日本にはスギやヒノキが多い

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日本人の花粉症の原因物質で最も多いのは、いうまでもなく“スギ花粉”です。

それは日本にスギが多いことを表しています。

スギ林の風景というと、いかにも日本的という気がしますが、実はこの光景は戦後に生まれたといってもいいのです。

日本では第二次世界大戦の前後に多くの森林が伐採されました。

その結果、雨が降ると山崩れや洪水が起きやすくなってしまったのです。

これをなんとかしなければならないということで、1950年から70年代にかけて、治山や治水目的の植林が全国的に進められました。

その成長の早いスギやヒノキが選ばれたのです。

これらは建材としても使われる予定でした。

スギやヒノキは放置され繁殖し続けた

しかし高度経済成長期に海外の安い木材が輸入されるようになり、植林されたスギやヒノキは使われることはおろか、手入れをされることもなく放置されてしまいました。

放置された木々は繁殖し続け、ついには膨大な量の花粉を飛散させるようになったのです。

sugi_kahun

そこに生活の変化がもたらされました。

すきま風など吹かない機密性の高い家、きわめて清潔な環境、便利なインスタント食品、自然と触れる遊びよりゲームや室内での遊び...。

日本は高度経済成長によって経済大国になりましたが、同時に花粉症大国にもなってしまったといえるかもしれません。


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花粉症の要因は生活・文化の変化にもある

何が花粉症の要因になっているのかについて、ここまでお話したように花粉症は社会の近代化と深く関係しています

社会経済の発展と成長が、人と環境の不調和をもたらしてしまうのです。

江戸時代に花粉症患者はいなかった

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出典:選択 - Wikipedia

近代化以前の日本、たとえば江戸時代には、花粉症患者はいなかっただろうといわれています。

スギ林もヒノキ林も、建築材として使用されるために適度に手が入れられていて、大幅に増えてしまうことがありませんでした。

生活にしても、料理は何もかも手作り、洗濯するにも石けんはない、顔や体はぬか袋で洗うなど、現代人がとつぜん江戸時代にタイムスリップしたら「こんな生活は苛酷すぎてできない」などと悲鳴を上げてしまうかもしれません。

しかし、そのような生活ゆえに花粉症は起きなかったのです。

花粉症は便利な生活の副産物

花粉症は便利な生活の副産物ともいえるのです。

農村部より都市部のほうが格段に花粉症の人が多いのもそのためです。

では、近代化された生活の何が花粉症の要因になっているのでしょうか?

以下にもう少し具体的にあげていってみましょう。

▽清潔すぎる生活

幼い頃から自然の中でどろんこになって遊んでいると、知らず知らずのうちにさまざまな免疫が備わっていきます。

自然界にはさまざまな菌が存在するからです。

バイ菌だらけの自然の中で、人は知らないうちに免疫を鍛え生命力を強化し、花粉症や他の病気に対する耐性を得ていたのです。

清潔すぎる生活では、これを得ることができません。

▽新建材の増加

サッシや断熱材など新建材の普及によって家の気密性が高くなり、ダニやハウスダストが増加。

その結果アレルギー体質になってしまい花粉症になりやすくなります。

▽食生活の変化

農薬・化学肥料を使用した野菜や添加物が含まれる加工品、高カロリーで糖質や脂質が多く含まれるファーストフードなど、現代人の食生活は栄養バランスを著しく欠いています。

虫も寄らない野菜や、便利な加工食品は肝臓に負担をかけ、腸内環境を悪化させ、血液の汚れを招き、免疫機能を低下させます。

その結果、花粉症へのリスクを高くしてしまうのです。

▽低体温・体力の低下

骨格のゆがみ現代人のほとんどが慢性的な運動不足を抱えています。

車や電車で移動し、デスクワークで一日座っているとなればやむを得ないでししょう。

運動不足は筋力や体力を低下させるのはもちろん、低体温も招きます。

体温が低い状態では免疫機能が低下し、風邪など疾病にかかりやすいのはもちろん、花粉症も発症しやすくなります。

▽精神的ストレスの増加

現代社会はストレス社会といわれています。

職場や学校の人間関係で、精神的なストレスを頻繁に感じている状態です。

過剰なストレスによって自律神経の働きが乱れ、免疫のバランスが崩れると、花粉症の症状が出やすくなります。

これらの他にも排気ガスや公害による大気汚染の増加や、牛乳・鶏卵・ピーナッツ・そばなど食物抗原の増加、高タンパク・高脂肪の食生活など、さまざまな要因があります。

これらが複雑に作用し合って花粉症を引き起こしているといっていいでしょう。

働き盛りを悩ませる花粉症

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では、実際に花粉症の有病率を見ていきましょう。

日本で最初に花粉症患者が確認されたのは約60年前のことなんです。

そして、ここ30年間で急増し、「花粉症」という言葉もすっかり定着しました。

花粉症はほとんどが大人

ところで、花粉症の時期には「マスクマン」がたくさん出現しますが、そのほとんどが大人であることに気がついているでしょうか。

幼稚園や小学生でマスクやゴーグルをつけている姿はあまり見かけることはありません。

実際に花粉症の有病率を見てみると、20代から40代にかけてが非常に多くなっていることがわかります。

花粉症患者実態調査(各年齢区分別)
※10年に1回調査結果発表

年齢 第1回 第2回(前回比) 第3回(前回比)
0-14歳 2.4% 8.7% (3.55倍) 26.3%(3.05倍)
15-29歳 14.6% 22.1%(1.52倍) 37.1%(1.68倍)
30-44歳 16.1% 34.0%(2.11倍) 32.2%(0.95倍)
45-59歳 7.3% 19.5%(2.66倍) 33.5%(1.72倍)
60歳以上 2.7% 8.1%(2.97倍) 4.2%(1.75倍)

出典:東京都福祉保健局ホームページ

 

上記表のとおり、だいたい20~40代にかけての働き盛りの世代が花粉症に悩まされているということがみてわかりますね。

花粉症は他の病気と比べて軽んじられる傾向にありますが、その症状の辛さは患者さん本人にしかわかりません。

Kさん(男性)

鼻はむずがゆくて、くしゃみはとまらない。

しかもグズグズしてるからティッシュが手放せない。

 

Kさん(男性)

目がかゆくてたまらない!

炎症しててまぶたがはれぼったくなり熱を帯びている...。

 

このような状態では、仕事に差し支えても当然ですよね。

こんなに罹っている本人はしんどい思いをしているのに、花粉症はいまひとつ「やっかいな病気」という認識が浸透していないため、周囲からあまり理解もしてもらえません。

花粉症対策の市販商品や薬品、医療技術が毎年進歩しているようではありますが、残念ながらそこまでは深刻視はされていないようです。

これでは花粉症が原因で業績に響いてしまったなどということがあってもおかしくないし、それを言い訳にもできないですよね。

しかも、働き盛りの世代に影響を及ぼすということは、個人ばかりか社会全体のリスクにも繋がってくるはずです。

今や経済産業界は国内ばかりか世界を舞台にし烈な競争が繰り広げられているので、一人ひとりが確実に実績を上げていくことによって社会全体の経済が活性化されていくことを思えば、花粉症は社会問題として受けとめるべきでしょう。

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